交通事故の入院治療にかかる費用について

交通事故で傷害を負った場合には、病院での治療が必要になります。けがの状態によっては、入院治療を行うこともありますが、交通事故の入院治療には、どのような費用があるのでしょうか。また、それらの入院治療に関する費用は、すべて相手方任意保険会社に請求することができるのかも知っておきたいところです。

そこで、今回は、交通事故の入院治療にかかる費用について解説します。

1.病院での治療費

交通事故で傷害を負って入院治療をする場合には、病院での治療費がかかります。治療費の内容としては、診断料、処置料、手術料、投薬料やMRI、レントゲンなどの検査費用、診断料などの費用がすべて含まれます。

これら費用については、その全額が損害の内容として認められるのが通常です。ただし、必要な治療の範囲を超えていると考えられる場合には、過剰診療として、費用の請求が制限されるケースもあります。相手方任意保険会社に対して病院治療費を請求するためには、診断書や診療報酬明細書、治療費支払いの明細書などが必要です。

2.特別室の使用料(差額ベッド代)

入院治療を行う場合、特別室を利用するケースがあります。その場合、一般的な部屋と比べて差額が発生します。このような特別室の使用料(差額ベッド代)も、交通事故の損害として認められる可能性があります。ただし、特別室使用料(差額ベッド代)については常に損害賠償として認められるわけではありません。その支払いが受けられるのは、医師による指示があったり、他に部屋が空いていないとか症状が重篤であるなどの特別な事情があるような場合に限られます。

3.入院雑費

入院治療を行う場合には、損害の内容として入院雑費を請求することができます。入院雑費とは、入院していることによってかかる諸々の費用のことです。これについては、入院1日につき、1,500円の計算で求めることができます。たとえば入院期間が30日なら、1,500円×30日=45,000円の入院雑費が認められます。

4.入院付添費

入院する場合、近親者などによる付添看護が必要になるケースがあります。これらの付添看護費については、医師の指示がある場合や、被害者の症状の程度や被害者の年齢などによって付添看護が特に必要と判断される場合に認められます。入院付添費の費用は、職業付添人を雇った場合にはその実費全額が認められますし、近親者が付き添った場合には1日6,500円として計算されます。

5.医師への謝礼

入院治療を行った場合には、医師への謝礼を支払うことがあります。この医師への謝礼についても、社会通念上相当な範囲であれば、損害の一内容として費用の請求が認められます。しかしながら、見舞客への接待費や快気祝などの費用については、交通事故の損害費用としては認められないので注意が必要です。