交通事故の近親者に関する諸費用について

交通事故に遭うと、入院治療や通院治療が必要になることもあります。被害者が幼児や高齢者などの場合には、被害者が治療を受けるにあたり、親や家族などの近親者による看護などが必要になることがあります。

このような交通事故の近親者による看護などの諸費用については、交通事故の損害として、どこまで認められるのでしょうか。

今回は、交通事故に遭った場合の近親者に関する諸費用について解説します。

1.入院付添費用

交通事故の被害者が入院した場合、付添看護が必要になることがあります。この場合、医師の指示がある場合や、被害者の受傷の程度や年齢などからして必要性が認められる場合には、付添人の費用が認められます。家族などの近親者が入院に付き添った場合には、1日6,500円の付添看護費用が認められます。

被害者が幼児や児童である場合には、ここからさらに、1割~3割程度増額されることがあります。

2.通院付添費用

交通事故で被害者が通院する場合にも、近親者による付添が必要になるケースがあります。たとえば被害者が幼児や高齢者などの場合で、1人で通院ができない場合などです。

このような場合には、近親者による通院付添費用が認められます。その金額は、1日につき3,300円の計算になります。

3.症状固定までの自宅付添費

交通事故後、自宅で治療をする場合にも近親者の付添費が認められるケースがあります。この場合の付添看護費を自宅付添費といいます。

症状固定時までの自宅付添費については、自宅での付添看護が必要な場合に妥当な金額が認められます。

たとえば、被害者にけいれんなどが起こるので、家族が常に24時間体制で看護していた場合などには1日11,000円の自宅付添費が認められたケースなどがあります。

4.将来介護費

交通事故の被害者に重篤な後遺障害が残った場合などには、将来の介護費用が必要になるケースがあります。このような将来介護費についても、医師の指示の有無や症状の程度などにより、必要性があれば認められます。

将来介護費については、家族などの近親者が介護する場合には、1日8,000円の計算になります。ただし、具体的な症状によって、この金額が増減することもあります。

5.付添人の通院交通費

家族などの近親者が交通事故の被害者に付き添って通院する場合、付添人の通院交通費も損害として認められます。この場合、公共交通機関の場合にはかかった実費が付添人の通院交通費となり、自家用車で通院した場合には、ガソリン代が1キロメートルあたり15円として算出します。

6.学習費、通学付添費、保育料

幼児や児童が交通事故に遭うと、親などによる通学の付添が必要になることがあります。また、学生が交通事故に遭ったことによって、補習費用が別途必要になったり、通学ができなくなったことにより納入した学費が無駄になることもあります。これらの場合、通学付添費や学習費が損害の内容として認められます。

たとえば、交通事故で高校を休んだ分の補習費用や、留年した場合の授業料などが学習費として認められます。また、子どもが交通事故に遭ってその介護が必要になったために他の子どもを保育所に預けなければならなくなった場合などには、その保育料が損害として認められたケースもあります。