遺産である預貯金の払戻し

 最高裁の平成28年決定及び平成29年判決により、遺産分割が終了するまでの間は、共同相続人全員の同意がなければ、遺産である預貯金の払戻しができないことになりました。葬儀費用の支払いや相続債務の弁済のために払戻しをしたい場合であっても、共同相続人の中に反対する者や連絡が取れない者がいると、払戻しを受けることができず、不都合が生じておりました。

 この不都合を解消するため、民法の相続法改正により、一定の範囲で当然に預貯金の払戻しを受けることができるようになります(909条の2)。預貯金債権の3分の1に、払戻しを請求する相続人の法定相続分を乗じた額を払い戻すことができるようになります。もっとも、払戻額については、法務省令で上限が設けられる予定です。

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