数字で見る交通事故 東京都港区の交通事故 平成29年(2017)版

芝・麻布・赤坂の統合で誕生した港区

東京都港区は1947年3月、旧芝区・麻布区・赤坂区の統合により誕生しました。港区は、東京都の南東部に位置し、東は東京湾と面しています。隣接する区は、北は千代田区と新宿区と中央区、西は渋谷区、南は品川区、東は江東区と隣接しています。
港区は北西一帯が高台地で、南東の東京湾と芝浦の埋立地の低地からなり、23区中で最も起伏に富んだ地形となっているのが特徴です。そのため、名前のついた坂だけで90以上もあります。
港区の面積は20.37平方キロメートル。東京23区の総面積の3.25パーセントで、23区では12番めの広さを持っています。

港区の道路

港区には、江戸時代から2つの重要な街道が通り、現代でも主要な道路になっています。
そのひとつは、国道15号線です。第一京浜国道と呼ばれ、新橋→芝→高輪を結んでいます。これが江戸時代に重要で有名な街道の東海道です。
もうひとつは、国道246号線で、青山通りと呼ばれています。赤坂見附→青山→渋谷を抜けて、江戸と相模を結んでいる街道で、江戸時代には街道の両側に徳川家康の家臣の青山家の屋敷がありました。

港区内の警察署

港区を管轄する警察署は、赤坂警察署、麻布警察署、愛宕警察署、三田警察署、高輪警察署、東京湾岸警察署です。

赤坂警察署

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/akasaka/index.html

麻布警察署

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/azabu/index.html

愛宕警察署

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/atago/index.html

三田警察署

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/mita/index.html

高輪警察署

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/takanawa/index.html

東京湾岸警察署

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/tokyowangan/index.html

東京都全体の交通事故死者数は「164人」、都道府県別「ワースト3位」

2017年(平成29年)の東京都の事故から紹介します。
平成29年中に東京都内で発生した交通人身事故の発生件数は「32,763件」、23区内では「21,535件」です(警視庁発表)。都内の負傷者数は「37,994人」、死者数は「164人」でした。
 なお、前年(2016年)の交通人身事故は32,412件で、負傷者数は37,828人、死者数は159人でした。なお東京23区の死者数は103人となっています。前年と比較して東京都では交通事故発生件数、負傷者数、死者数のすべてにおいて増加しています。
政府統計『交通事故死者数について』(2017年調査)では、平成29年の都道府県別死者数のワーストは愛知県の「200人」。2位が埼玉県の「177人」。東京都の164人はワースト3位です。なお、一番死者数の少ない県は島根県の17人でした。ちなみに同年、全国では「47万2,069件」の交通事故が発生し、そのうち死者数は「3,694人」、負傷者数は「57万9,746人」でした。

港区で発生した交通人身事故は「1,261件」

警視庁の「区市町村別交通人身事故発生状況」から、港区の交通事故を紹介しましょう。
平成29年、港区で発生した交通人身事故の発生件数は「1,261件」で、練馬区の1,337件に次いで23区内で「ワースト6位」です(ワーストは世田谷区の2,092件)。港区では「1日に約3.5件」の割合で交通人身事故が発生している計算です。この数は東京都全体の発生件数の「約3.8パーセント」を占め、23区内では「約5.9パーセント」を占めることになります。
東京23区内の人身交通事故の発生件数を、独自にワースト順に並べたのが次の表です。

東京都23区別交通人身事故「発生件数ワースト順」(2017年)

ワースト順位 区名 発生件数
1 世田谷区 2,092
2 足立区 1,714
3 江戸川区 1,395
4 大田区 1,348
5 練馬区 1,337
6 港 区 1,261
7 杉並区 1,184
8 板橋区 1,100
9 江東区 1,089
10 葛飾区 886
11 新宿区 862
12 中央区 790
13 品川区 761
14 千代田区 748
15 台東区 702
16 渋谷区 696
17 豊島区 652
18 目黒区 573
19 墨田区 536
20 中野区 530
21 北区 486
22 荒川区 403
23 文京区 390
- 23区計 21,535

港区内での負傷者数は「867人」。「1日に4人」が負傷

平成29年に港区内で発生した交通事故の負傷者数は「1,464人」でした。これは23区内で「ワースト6位」の順位です。この負傷者数は「1日に4人」の割合で交通事故の負傷者が発生していることを意味します。
ちなみに23区内で負傷者数が1番多いのは世田谷区の2,431人。続いて足立区の1,919人、江戸川区の1,577人でした。負傷者数が一番少ない区は文京区の439人でした。
東京23区内の負傷者数を独自にワースト順にしたのが次の表です。

東京都23区別交通人身事故「負傷者数ワースト順」(2017年)

ワースト順位 区名 負傷者数(人)
1 世田谷区 2,431
2 足立区 1,919
3 江戸川区 1,577
4 大田区 1,506
5 練馬区 1,544
6 港区 1,464
7 杉並区 1,371
8 板橋区 1,235
9 江東区 1,291
10 葛飾区 1,000
11 新宿区 976
12 中央区 896
13 品川区 862
14 千代田区 867
15 台東区 776
16 渋谷区 778
17 豊島区 726
18 目黒区 649
19 墨田区 630
20 中野区 588
21 北区 552
22 荒川区 454
23 文京区 439
- 23区計 24,531

港区の交通事故死者数は「5人」

最後に港区の交通事故死者数を紹介します。
平成29年に同区内で発生した交通人身事故による死者数は「5人」でした。
港区の死者数5人は、都内23区内のワースト順位で8位です。
ちなみに平成29年に1番、死者数が多かった東京23区は江戸川区で死者12人。続いてワースト2位は足立区の10人。3位は板橋区の9人です。一方、目黒区では死者数ゼロを記録しています。

東京23区内の死者数を独自にワースト順にしたのが次の表です。

東京都23区別交通人身事故「死者数ワースト順」(2017年)

ワースト順位 区名 死者数(人)
1 江戸川区 12
2 足立区 10
3 板橋区 9
4 世田谷区 7
4 杉並区 7
6 江東区 6
6 葛飾区 6
8 港区 5
8 台東区 5
8 豊島区 5
11 練馬区 4
11 新宿区 4
11 品川区 4
11 千代田区 4
15 大田区 3
15 墨田区 3
17 中央区 2
17 渋谷区 2
17 荒川区 2
20 中野区 1
20 北区 1
20 文京区 1
23 目黒区 0
- 23区計 103

港区の死亡事故発生地点

警視庁発表の交通事故発生マップによると、同区内で2017年に発生した主な交通死亡事故の発生地点は次のとおりです。

発生場所:港区海岸1丁目

  • 2017年3月18日(土曜)午前10時20分頃発生
  • バスと軽貨物車の衝突事故

発生場所:港区南麻布4丁目

  • 2017年10月5日(木曜)午前1時44分頃発生
  • タクシーと歩行者の衝突事故

発生場所:港区新橋2丁目

  • 2017年10月31日(火曜)午前6時28分頃発生
  • 中型貨物車と自動二輪の衝突事故

発生場所:港区港南3丁目

  • 2017年11月6日(月曜)午前7時50分頃発生
  • 準中型貨物車と歩行者の衝突事故

この記事は弁護士が監修しております。

東京中央総合法律事務所 弁護士 河本憲寿(東京弁護士会所属)
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